TR−5000
このくらい古くなると,電気的な不良より外観的な不良も多くなってきますね。リアパ
ネルのサビ具合を見れば,だいたいの程度がわかります。パネルの塗装がマスクメ
ロンのごとく糸状に浮いてくるのもTR-5000でよくあります。
電気的な故障ではAM IFTの断線が2件ありました。ファイナルやAF段の石も入手で
きないので,外観の悪いものを1台入手して,部品取り用に確保しておきましょう。
不具合現象頻度原因修理内容
AM受信できない2件 IFTの断線。1台はジャンク機から外したものと交換して復活。もう1台
は代替品がないのであきらめました(IFが1.6MHz,オマケに複同調)。
ダイヤル照明点かない1件 球切れ交換。球は2個直列になっているので両方替えてしまいましょ
う。6.3Vの球と8Vの球を入れると明るさのバランスがとれてFBです。
CALはできるがパワーが出ない1件ファイナルユニットのD3オープン。手持ちの10D1に交換。
パワーが出ず,寄生発振する1件 エキサイタ回路が改造してあったのが原因らしい。元に戻して,念のた
めQ7を2SC535に,Q10を2SC37に交換。コア,トリマ調整で復活。
AFボリウムガリ2件AFボリウムを相当品に交換。動かしていると直ることもあります。
特定の水晶が発振しない2件 水晶のアクティビティが下がったため? SSGの出力を最大にして原発
振の周波数付近を振ってやると半数は直ります(ピンセットで足を触る
とショックで直るという某氏の説は一応ウソ)。
電源コネクタ破損1件変わったコネクタですが,サトーパーツ製で今でも何とか入手可能。
ダイヤル部分からオイル漏れ?1件そのまま。
ダイヤルが重い1件減速機構のグリス硬化のようで,とりあえずそのまま。
ダイヤルがすべる1件これも減速機構の劣化ですが,代替品がないのでそのまま。